「職業、戦争カメラマン。現在失業中」
そんなアイロニーのきいたフレーズを自らの名刺に載せていたのは、世界的にも有名な戦場カメラマン、ロバート・キャパ。僕がまだ高校生の頃、この人の写真集に偶然出会い、その写真が語りかけてくる人間という生き物のリアルな描写に魅了されてしまいました。ちょうど一年前には横浜まで写真展を見に行きました。
キャパはそのカメラのファインダーを通して、まるで人間の心の奥深くを透かして見ているようです。悲しみ、喜び、怒り、嘆き、そして死という「無」。戦場カメラマンとしてその名が知れ渡っているキャパですが、僕はどちらかというと、彼が人に対する愛情を持って写した家族、子供の写真のほうが好きです(僕は写真評論家ではないので、彼の評論はこれぐらいにしておきます・・・)。
そんな彼も結局は40歳という若さで、インドネシアの戦場で「殉職」してしまいます。
現在でも、数多くの戦場カメラマンが、イラクを始め、世界各国の戦場でその尊い命を落としています。
果たして世界中のカメラマンが失業する日は来るのでしょうか。